▼ レビュー
ウェブ日記(ウェブログ)の中でも人気の高い「はてなダイアリー」のガイドブック。導入から、詳細なカスタマイズの仕方、コミュニティの魅力まで余すところなく紹介する。有料オプションを2週間試せるシリアルナンバー付き。 著者からのコメント 僕が個人ホームページを立ち上げ、毎日の日記や、街で撮りためた写真を熱中してホームページに掲載していたのは大学生時代の1998年頃でした。自分のホームページに随分と力を注いでいましたが、ページを見てくれるのはごく一部の知人のみです。もちろん何かしらの報酬が得られるわけでもありません。 やがて仕事を始め、自由な時間が少なくなると自然な流れでホームページはなくなりました。毎日の出来事や、考えたことをコツコツとホームページに掲載していた僕は、ある時を機に、まったくそういうことをしなくなりました。 でも、毎日僕は生きています。24時間生きていれば、その分だけ出来事や考えたことがあるはずです。内容はある。語られるべき言葉がある。それをどこかに留めておきたいという気持ちもある。だけども時間のせいでそれができない。そんなのは悔しいじゃないか。 はてなダイアリーを作りたい、なるべく多くの人に使ってもらいたい、そう思ったのはそんな気持ちからでした。日々の記録を書き留めるために必要な手順はなるべく簡単にしたいと思いました。いつも使っているブラウザから、メモを取るように文章を書き込めたらどんなによいだろうと思いました。その文章に対して、ほかの人が気軽にコメントをくれたら、どんなにうれしいだろうと思いました。同じような文章を書いている人と、不意に出会うことができる仕組みがあれば、どんなに素敵だろうと思いました。 折りしも、米国で始まったブログブームが日本に上陸し、はてなダイアリーは日本発のブログツールとして人気を呼び、大きな成長を遂げています。インターネットの新しいツールとして、さまざまな機能が取り沙汰されています。しかし、ブームの本質にあるのは、たくさんの人が、毎日の生きている証を、この世に残すことができるよろこびではないかと思います。 はてなダイアリーは「基本的なことは簡単に、でも難しいこともきちんとできる」、そんな考え方に基づいて作られています。本書では、その「基本的なこと」から、「難しいこと」まで、はてなダイアリーのさまざまな使い方がわかりやすく解説されています。それぞれの機能は、多くのユーザーからの要望や議論によって追加されてきた便利な機能ばかりです。だけどあなたにとっては、すべての機能は必要ないかもしれません。 でもそれでよいのです。自分に必要な機能だけを使って、はてなダイアリーを使い続けてください。忙しいときは忙しい時なりに、少し凝りたい時はじっくり凝って、とにもとくにも使い続けてください。はてなを使ってよかったと思えるのは、そこからが本番です。 1人ひとりの生活の記録や考え事など、取るに足らない些細な物語かもしれません。でもそれは、1人の人間が生きた証です。あなたが生きてそこにいた記録です。その記録がなければ、あなたのことを知ることもなく一生を終える人がほとんどなのです。そして、1年分の日記は、1年かけてしか作ることができないのです。 1本1本は細い糸かもしれません。それでも、その糸と糸が複雑に絡み合い、見たこともないような布を織り成して、そして、その布のおかげでほんの少し、人生の幸せが増えることになればと願っています。 ▼ カスタマーレビュー
▼ WEBコミュニケーションを始めよう おすすめ度 : ★★★★★ 「「はてな」ではじめるブログ生活―はてな公式ハンドブック」が入門者向けの入門書だとすれば、本書は中級者向けのガイド本となる。いざはてなダイアリーを初めてみたけど、ここを変えるにはどうすればいいのか分からないとか、他のダイアリーと意見交換もしてみたいと言った、「もう一歩」について解説している。 もちろん、ある程度HPの作成の経験があるのなら、いきなり入門書として本書からはてなダイアリーを始めても良いだろう。はてな?にはweb上にもガイドがあるのだが、使ってみると分かるのだが、実際問題として自分の居場所がどこだか見失ってしまうケースが多々多い。 その点、本書では書籍という性質上、そう言う心配は全くない。また、ダイアリーの全貌を一望できるという点でも、すでにダイアリーを使いこなしているユーザーにも是非持っていてもらいたい一冊だと思う。ブログを使いこなすという意味でも、コメント、トラックバッグ、RSSの配信と言った、コミュニケーション機能についてもばっちり解説されている。 すでにはてなダイアリーを利用している人でも、これからインターネット日記やブログを始めようと言う人にも、インターネットを利用したWEBコミュニケーションを目指す人には、読んで損は無い一冊だ。 ▼ 使い方をよく考えて おすすめ度 : ★★★★☆ はてなダイアリーの中級解説書です。はてなダイアリーの公式ヘルプは味気ない技術仕様書風になっています。それは誰でもヘルプなしで基本操作を理解できることの裏返しなのですが、中級者へのステップアップに壁があるのも事実でした。そこで有志による「はてなダイアリーガイド」の整備が進められましたが、例によってリンクの無限回廊と説明の洪水となっているのが実状です。本書は、中級者になりたい初級者のための本です。 ふつうに日記を書くだけなら、本書を読む必要はありません。世の中なんでもそうですが、はてなの便利な機能も、知らない分には不都合ありません。けれども、勉強すれば世界が広がります。中級者の書いた「ガイド」が結局、中級者専用となるのは UNIX の世界で見慣れた光景ですが、本書は「あれもこれも」の教育欲を抑え内容を絞って見通しをよくし、矛盾と混乱と手戻りを快刀乱麻で片付けスッキリとした解説書に仕上げています。 文章中心の解説に豊富な図版を織り込んだ本書のスタイルが「ガイド」に似ていることもあり、全部 Web 上で無料で公開されている内容ではないか、との評も聞かれます。しかし本の性質上それは当然のことであり、欠点ではありません。本書の美点は、一人の著者の技術センスによる統一された情報の取捨選択と整理の妙にあります。「ガイド」で挫折した方はぜひ、本書をパソコンのお供として再挑戦されることを勧めます。 本書は通読型の解説書としてはきついものがあるかと思います。コンセプトの都合上、内容の多くはおまけ機能の解説に終始します。序盤さえきちんと読んだなら、後はその時々の興味にあわせて関心のある項目だけを拾い読みしていけばよいでしょう。使い方を誤らなければ、たいへん有用な1冊ではないかと思います。 ▼ 簡単ですぐ活用できる おすすめ度 : ★★★★★ 最近やっとブログに興味を持ち始めた新参者ですが、この本は非常に簡単に、そしてわかりやすく書かれていると思います。実際に私もこの本を3分の1程度まで読んで、すぐに「はてなダイアリー」を始められました。 まだ理解できないところも多々ありますが、パレートの法則の通り、重要部分20%が理解できれば全体の80%は活用できると思います。 ブログを始める目的にも因りますが、この本は私のような初心者の方にはお勧めだと思います。この本を買ったその日にすぐに始められます。
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