▼ レビュー
ミリオンセラーになった『金持ち父さん貧乏父さん』に衝撃を受けながらも、どこか割りきれない思いを抱いた人は多いかもしれない。第2弾である本書は、さらに論を進めて、実際に「経済的な自由」を手に入れるためにどんなプロセスを踏めばいいかをテーマにしている。「金持ち父さん」の教えを実践しようという人にとって待望の書であり、それ以外の人には、お金や仕事に対する自分のこだわりがどこにあるかを気づかせてくれる1冊となるだろう。 「金持ち父さん」と「貧乏父さん」の教えを軸にした展開は前作と基本的に変わらない。ただ今回は、E(従業員)とS(自営業者)、B(ビジネス・オーナー)とI(投資家)の4つのクワドラントからなる「キャッシュフロー・クワドラント」という図を採用。それぞれのクワドラントに属する人のお金や仕事に対する考え方の違いを論じ、E、SからB、Iのクワドラントに移行するためのアイデアを提案している。最終のゴールとするB、Iのクワドラントについては、そこで成功するための指針を示している。 著者によると、この4タイプの人間の違いは、働くのは自分か他人か、お金は誰がどこからもたらすのか、といった考え方の違いが根本にあるという。自分が属するクワドラントを乗り越え、希望のクワドラントに移行するための手段は、本シリーズ最大のポイントにもなっている「ファイナンシャル・リテラシー(お金に関する数字や言葉を理解する力)」の修得に尽きる。税金、資産、投資、負債、貸借対照表などのトピックスをタイプ別に読み解く著者のリテラシーは、今回も新鮮な驚きをもたらしてくれる。 ただ、リテラシーを獲得した後にどのタイプを選ぶかはそれぞれの価値観にかかわる問題である。著者がそこに踏み込んで、BやIを優位においたのは誤解を招くところだろう。働きがいや自己実現などの「ゴール」もまた無視できない。その点でB、Iがどうなのかも著者に論じてほしいテーマである。(棚上 勉) ▼ 出版社/著者からの内容紹介 本書は、2001年11月発売後ミリオン・セラーになった『金持ち父さん 貧乏父さん』の第2弾、第一作で書かれた基本的な「お金についての考え方」をさらに掘り下げて、「いまの激動する世界をどう生きたら安全なのか」「どうやったら経済的自由を手にすることができるのか」を教えてくれます。 『金持ち父さん 貧乏父さん』のさらに先、どんなアクションをとるか、どんな考え方をすればよいのか、について知りたい全ての人に応える1冊です。 ▼ カスタマーレビュー
▼ リアルタイムではない翻訳本 おすすめ度 : ★☆☆☆☆ 横文字に弱い日本人なら、「キャッシュフロー・クワドラント」と聞いて、何か特別の「秘策では?」と思い込むのもしかたがないが、キヨサキ氏が「主張」するのは、(1)「稼いだお金を全部使うと何も残らない。当然、お金もたまらず、金持ちにもならない。」 (2)「稼いだお金より、毎月の出費が少なければ、その分は残る。 つまり、お金がたまっていく。」 (1)は誰でも知っている。 (2)も当たり前。 どちらも、わざわざ一実業家から改めて教わることではない。 これだけならまあ問題はないが、著者がその家計の「黒字」の部分を「投資」するよう煽るのだが、その根拠がバブル経済の考えに基づいている。 著者自身は、アメリカのハイテクバブル全盛期に不動産の転売(=土地転がし)で儲けたが、そんな理論は現在通用しない。 この本が出版された後のアメリカ経済、そして日本語版が出た後の日本経済を見て欲しい。 この本との「ズレ」が一目瞭然だ。 つまり、この本は「20世紀バブル時代の回想録」であって、「21世紀の投資ガイド」ではない。 ▼ この本のレビューが賛否両論になるほど! おすすめ度 : ★★★★★ まず、前作の「金持ち父さん、貧乏父さん」を読んでいない方は、この本を読まないでください。前作を読んで、それをどう捉え受け入れたかによって、この本の評価が分かれると思います。クワドランドを移ることのできる人とできない人では、ある一つの事柄でも見る視点が全く違うという、書かれている事がそのままこの本のレビューにも反映しています。(笑) ▼ ロバート キヨサキ氏の術中にはまってしまった おすすめ度 : ★★☆☆☆ 金持ち父さん貧乏父さんを読んだ後に読んだが、次第に何だかロバート キヨサキ氏のラットレース場で、自分が走らされているようで寒気を催して来た。金持ち父さん貧乏父さんだけ読めば言いたい事はわかる。彼を儲けさせる必要はない。 ▼ 金持ちになるには おすすめ度 : ★★★★☆ サラリーをもらって生活している人は金持ちにはなれない。 お金の為に働くのではなく、お金が自分のために働いてくれる仕組みを作る。この考え方に今の自分の仕事をダブらせ、これからの自分の進む道を改めて考えさせられました。ただ、当然のことなのですが書いてあることがアメリカを基本としているのですべてを日本でそのまま実践することは出来ないので適宜、ローカライズして考える必要はあると思います。
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